お絵描き父さんの絵画教室にようこそ。
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前回に引き続き、油絵の支持体についての説明をしていきます。
復習)
①支持体とは油絵を描くキャンバスやパネルの事を言う。
②キャンバスはいろいろなタイプがあり、自分の表現にあったタイプのものを選ぶ。
前回記事はこちら👇
前回がキャンバスで、今回は木製パネルについての記事です。次回の後編は、下地についての説明をします。
私は、昔(学生時代や20代のころ)、木製パネルより麻布のキャンバスのほうがいいんじゃないの?と、単純に考えてましたが、描き味や制作工程など全く違いますので、ここで一度皆さんと共に整理していきましょう。
今回のポイントは、
①木製パネルの仕組み
②木製パネルの描き味とは
の2点になります。
油絵の支持体・木製パネル
文字通り、木の板の支持体です。シナベニヤという、ヤニの出にくい保存性に適したパネルで作られています。
ヤニが出てくると表面が黄色くなってしまい、作品が台無しになってしまうので、シナベニヤが用いられています。ただ、私は心配性なので、水性のヤニ取りシーラーを刷毛で塗っています(笑)
次の見出しでも述べていますが、必要なサイズがない場合を除き、パネルは市販のものをパパっと買ってしまう事をお勧めします。そこまで高いものではないので、画材屋さんに軽く足を運んで、気に入ったサイズを大人買いしてみるのも良いでしょう。あ、でも買いすぎると高くなりますよ...
私は、画材屋で買うと持ち帰るのがめんどくさいので、アマゾンで購入しています。
クレサンジャパン シナベニヤパネル F4 333×242mm
- メディア: おもちゃ&ホビー
マルオカ製とクレサンジャパン製を購入しています。皆さんが購入される際は、メーカーはなんでも良いです。この二つの会社は品質も良いので、迷わず購入して大丈夫でしょう。(私はパネルの質感が好きで、アマゾンから届いたら、さすったり眺めたりしています。)
サイズはさまざまありますので、ご自身が描いた下描きに適したサイズの木枠を購入してください。
といっても、わからないと思いますので、下描きを、描きたいサイズに拡大縮小し、コンビニや家のプリンターでコピーしておき、それを画材屋さんのパネルと見比べてサイズを決めるとハズレが少ないと思います。
木製パネルのつくり
木製パネルのつくりですが、ぶっちゃけシナベニヤに木枠を貼りつけているだけです。
手作りはできるの?
簡単にできます。
シナベニヤと木枠に使う四角柱の木の棒をコーナンで買ってきて、のこぎりで切ってボンドで貼り付けたら終わりです。あとは、綺麗にやすって仕上げます。
私は、大学の頃は、自分で作ったり、作っている友達にもらったりしてました。
周りが作っていて、作る環境があったから、手作りしていただけです。電ノコとかありましたし。人間って強い生き物ではないので、そういう環境じゃないとなかなか重い腰を上げられないんですよね。
今は手作りやりません!!
木くずで汚れるし、めんどくさいので。
時間をお金で買いましょう。お金より時間のほうが貴重です。
日曜大工が趣味なら、作るのも有りだと思います。良い気晴らしになるかもしれません。
また、市販で買えないようなサイズが必要な場合は、手作り必須なのはもちろんです。
ただ、油絵を描く事が目的なので、貴重な時間を材料づくりに奪われないように注意してください。支持体づくりで疲れ切って、いつまでも絵が完成しないなんてことになりかねません。
油の吸収性
最終目指す作品によって、油分の調整を巧みに行っていかなければならないのが、木製パネルの特徴でもあります。その点においては、キャンバスと大きく感覚が違うので注意が必要です。
乾性油の量を徐々に増やすなどして調整したり、ルツーセを塗布して作画途中で画面の光沢を戻したり、グレーズで画面の吸収を調整したり、タブローといったニスを最後に施して画面を輝かせたり、様々なテクニックを駆使して、目指す形に近づけていきます。
木製パネルの描き味
ここが、一番重要な点だと思いますが、心配しないでください。
パネルの描き味はとても良いです。
木の板に絵を描くって、どういうこと??って、最初は思うかもしれないですが、かっちり安定した支持体なので、描いていて楽しいです。パネルの最大の特徴は、この固くて安定した支持体という点ではないでしょうか。あと、油の吸収性ですかね。
筆の摩耗はキャンバスに描く時より激しいかもしれませんが、それを補って余りある魅力が木製パネルには詰まっています。
市販のパネルを買ってきて、下地を施して乾いたら、すぐ描けるので、皆さん是非パネルに挑戦してみてください。
あまりペインティングオイルを使用せずに描いていくと、最終かなりマットな仕上がりになるので、マット感が好きな人にもおすすめです。もちろん、適切にオイルを加えていくと、最終的に光沢のある作品にも仕上げることが出来ます。
今回はここまでになります。
次回は、キャンバスとパネルの下地についてお話していきます。
最後まで読んで下さりありがとうございました。
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